みかんの楽しい日記帳

日常の楽しい出来事や旅の記録を書き留めていきます

奈良紅葉の旅 弘仁寺・正歴寺・奈良公園を巡る

だいぶ前ですが、2019年11月9日(土)に奈良の紅葉巡りをしてきたので記録に残しておきます。 今回は弘仁寺正暦寺奈良公園に行ってきました。

帯解寺

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今回の旅の起点はJR万葉まほろば線(桜井線)帯解駅の近くにある帯解寺です。安産の御利益で有名なお寺です。

私が到着した時はちょうどお寺の行事か何かで一時的に拝観不可になっており、残念ながら中には入れませんでした😢

弘仁寺

帯解寺が拝観できなかったのは残念ですが、次へと進みましょう。山の方へ東へ向かって歩みを進めていきます。奈良を南北に走る国道169号線を越え、田畑や民家、工場などが点在するのどかな道を進んでいきます。あまり見所が見当たらないので若干飽きてきますが、4kmも歩くと、弘仁寺への参道に到着します。

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のどかな田舎道から少し山へ入ると、このような石段が現れます。弘仁寺への参道です。いきなり雰囲気が変わって緑豊かな山の中へと入っていきます。

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石段もそれほど数は多くなく、程なく弘仁寺に到着です。境内に入る際に200円の入山料を箱に入れます。山道を少し歩いてきただけですが、境内は広々としており、四方を森に囲まれているので、まさに山の中のお寺という趣です。

中に入ると、歩いていたお寺の方に拝観しますかと声を掛けられてびっくりしました。どうも受付とかはなく、お寺の方がおられる時に声をかけると本堂の中を拝観させていただけるシステムのようです(?)。ご不在の時は拝観できないようなので、ぜひ中を見たい場合は連絡してから行くのがいいのかもしれません。

お堂の中の写真はありませんが、大きな古い仏像が何体も並んでおり、圧倒される気配があります。お寺の方にお寺の歴史や仏像の説明をしていただけました。

秘仏の虚空蔵菩薩立像が中央にあり、厨子に納められています。説明後、お寺の方が御簾を少し上げて少しの間お姿を見せてくださいました。

厨子の周囲に四天王像が配置されています。中でも持国天【重要文化財】増長天【重要文化財】の2体が古く平安時代の作で重要文化財になっているそうです。力強くとても立派な像です。

いずれの像も間近に拝むことができ、迫力がありました。駅から遠いものの、一見の価値があります。

弘仁寺から正暦寺へ

弘仁寺を後にして、山を降りて先ほどの田舎道へ戻ります。次はさらに別方向の山に向かい、正暦寺を目指します。正暦寺まではさらに3kmほど歩きます。

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少しずつ山の中に入っていきます。まだ高度は低いですが、奈良盆地を見渡せます。

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道端に紅葉している木が点在しています。見頃にはまだ早いです。

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途中からは小川に沿った道を上って行きます。広くはないですが、バスも走る舗装路なので快適に歩けます。車には注意しましょう。

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正暦寺のすぐ近くには、日本酒🍶発祥の地という石碑が建っています。何をもって日本酒の発祥というかでそれぞれ主張があり、同様に日本酒発祥をうたう場所は複数あるようです。

ここ正暦寺では「菩提泉」という清酒の元祖のようなお酒や製法を開発したということだとか。

正暦寺

そうこうしていると、ついに正暦寺に到着しました。

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こちらは本殿です。美しく整えられた広い高台に、ぽつんとたたずむ美しい建物です。

秘仏の薬師如来像【重要文化財】が安置されています。珍しいことに台座に腰をかけている倚像となっています。紅葉の季節のみ特別公開されており、私も拝むことができました。自動で解説音声が流れるようになっており、説明を聞きながら拝観できました。

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こちらは江戸時代初期から残る福寿院客殿【重要文化財】です。この建物の中から美しい庭園と紅葉が眺められます。建物内写真撮影禁止のため写真はありません。

私が訪れた時はまだ紅葉が始まったところという感じでしたが、絵のように美しい風景が眺められました。

しばらく客殿内に座ってのんびりと紅葉の風景を楽しみました。

奈良基督教会

紅葉の季節には奈良駅と正暦寺を結ぶ臨時バスが運行されています。帰りはそれに乗って一気に近鉄奈良駅まで戻ってきました。

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近鉄奈良駅からすぐの東向商店街の中に佇む奈良基督教会【重要文化財】です。和風の教会となっています。

賑やかな商店街から少し入るだけでこんな落ち着いた空間になっているのはおもしろいです。

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和風の空間の中に大きなパイプオルガンが設置されています。珍しい空間を拝観することができます。

興福寺特別公開

すぐ近くの興福寺に着きました。

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特別公開される時しか中に入れない南円堂と北円堂ですが、今日は6年ぶりに2つ同時に特別公開というお得(?)な日です。早速拝観してきました。

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こちらは南円堂【重要文化財】です。撮影禁止のため中の写真はありません。不空羂索観音像【国宝】が安置されています。高さ3mほどあるそうで、見応えたっぷりです。ゆっくり拝みました。

不空羂索観音像の周囲は四天王像【国宝】が睨みをきかせています。煩悩まみれの私を怒ってくれているようです。

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続いて北円堂【国宝】です。弥勒菩薩像【国宝】が中心に安置されています。他にも無著、世親像【国宝】など多くの仏像が安置されています。

無著、世親は5世紀ごろのインドのお坊さんであり学者さんだそうで、大乗仏教の理論の発展に大きな業績を残された方だそうです。凛々しいお姿の中に慈悲深い目をされた、素晴らしい仏像と感じました。

東大寺 転害門と奈良公園

歩くのが大好きな私は興福寺を後にして、奈良公園のはずれにある東大寺 転害門【国宝】へ。東大寺の門なら南大門【国宝】が運慶・快慶作の金剛力士像【国宝】があり有名ですが、転害門もすごい門です。

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こちらが転害門ですが、なんと東大寺では数少ない、奈良時代の建造物がそのまま残ったものになります。他の建物は焼けるなどで失われてしまいましたが、東大寺の門の中で転害門だけが奈良時代からそのまま残ったということです。

東大寺大仏殿のあたりはすごい人ごみですが、この辺りまで来る人はとても少ないのでのんびり見ることができます。

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その後は転害門から正倉院を見て、

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東大寺の紅葉を見ながら奈良を後にしました。