みかんの楽しい日記帳

日常の楽しい出来事や旅の記録を書き留めていきます

暗越奈良街道 大阪~奈良を歩く その3 (大阪外環状線~暗峠)

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前回に引き続き、暗越奈良街道の道中を振り返ります。 なお、文中の距離は腕につけていたFitBitの表示を記録したもので、地図上の距離とは異なります。

前回は国道170号線(旧道)の箱殿交差点で国道308号線と合流したところまで進みました。ここからはいよいよ暗峠を越えていきます!

冒頭の写真は箱殿交差点からすぐの5叉路にある道しるべです。「東江すぐ なら いせ 道」とあります。すぐに奈良に着くわけないやん😡と思ってしまいましたが、「まっすぐ」という意味であり、近いわけではありません。

そしてさらにミスをしてしまいました。大阪府のガイドマップによると、まっすぐ行くのが暗越奈良街道となっていますが、うっかり右斜め前の国道308号線のほうを進んでしましました。 まあここもわりとすぐに合流するので、未踏破区間は少しで済みましたが、後日再探索が必要ですね笑😅

13:47 近鉄奈良線をくぐる 16.7km

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しばらく進むと、近鉄奈良線と交差します。写真右側が枚岡駅、左側が額田駅の間にあたります。近鉄奈良線を越えると、すぐに「酷道」マニアに有名な場所に出ます。

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先ほどの高架を越えたところの交差点ですが、正面の細い道が国道308号線です。が、見ての通り、車両進入禁止となっています。ここは奈良方面から大阪方面への一方通行です。 車で国道308号線を奈良へ向かう人は、右の青い看板に従い、国道308号線を外れて迂回する必要があります。

といってもそれは車両(自転車を除く)だけの話なので、歩いて奈良へ向かう私はそのまま正面の国道308号線を進みます。

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これまで大阪平野を歩いてきたときは、坂道というほどの坂道はありませんでした。しかし、ここからは生駒山に向かってぐんぐん高度を上げていきます。 しばらく歩くと、こんなに素敵な景色が見えます。今日は大阪のビル群が良く見え、遠くに六甲山系の山々も見えます。

近鉄奈良線から見える大阪平野の夜景も素敵で、視界がクリアな日は車窓から眺めるのが好きです。

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このように、坂道に住宅がたくさん立ち並んでいきます。神戸で育った自分としては、親近感を覚えます。

13:55 椋ヶ根橋 17.2km

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さらに進むと、住宅街が終わります。小川に椋ヶ根橋という橋がかかっている場所です。この辺り一帯は枚岡公園で、ガイドマップもあります。

ご利用案内Park guide | 枚岡公園

すぐ横には、額田広場という小さな公園があり、トイレやちょっとした運動器具もあるのですが、それより何といっても

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この眺望が素晴らしいです。夜景はもっと素晴らしいでしょうね。梅田や京橋の高層ビル群、あべのハルカスや、よく見ると通天閣も見えます。 高層ビル群のあたりから歩いてきたんだなと思うと感慨深いものがあります。でも、まだ半分くらいしか歩いていません。 のんびりしていると日が暮れるので、先へ進みます。

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国道308号線が凍結するとスリップして危険なためか、温度計が設置されています。11月だというのに20度と暑いです。ここから、いよいよ山の中の区間に入ります。

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少し進むと、すぐに松尾芭蕉の句碑が現れます。

菊の香に くらがり登る 節句かな

松尾芭蕉は日本全国を旅して回っていましたが、奈良~大阪まで暗峠を越えて向かった旅が最後となり、大阪に入って間もなく生涯を終えました。 その最後の旅の際にここ暗峠で詠んだ句だそうです。

今の風景とは全然違ったでしょうが、それでも同じ道を自分が歩いているんだと思うと、歴史を感じされられるとともに、何百年も(奈良時代からすると1000年以上?)この道が続いていたんだと思うと、よく残ったものだと思います。大阪~奈良に鉄道が開通したことで街道は廃れましたが、この道が国道として維持管理され続けているのも、歴史的な重要性があるからこそでしょうし、末長く残っていくといいなと思います。

13:59 法照寺 17.4km

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さらに進むと、法照寺というお寺があります。

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急な坂道をしばらく歩いて行くと、途中に滝行の場所へ向かう分岐があります。

14:06 観音寺 17.8km

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観音寺というお寺があります。

14:10 石碑群 18.1km

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さらに登ると、赤い鳥居の奥に石碑がたくさん集まっている場所があります。

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道しるべもあります。もしかすると裏に建立年があったかもしれませんが、疲れていてスルーしました。新しそうにも見えますが。

14:16 国道308号線 最大勾配地点 18.4km

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ここは「酷道」マニアには有名な地点、勾配が最大の場所と言われています。崖のようになっている場所をつづら折りに登ります。タイヤ痕がたくさん残っています。 歩いて登るのもなかなか大変ですが、ここに限っては車で越えるほうがしんどそうです笑

しかしながら、11月にも関わらず20度という気温の中、休まず登ってきたためだいぶ疲れていたようです。この先にガイドマップにも載っている弘法の水という湧き水の地点があるのですが、見落としてしまいました。あとで写真で調べると見落としようのないような目立つものですが、どうも記憶にありません。疲れて登るのに必死だったのでしょう。

このあたり、ハイキング道が何回か横切ります。自分を含め、ハイカーの方も良く通るようです。

14:27 国道308号線 分岐 19.1km

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ここは「酷道」マニアに有名な別のポイントです。正面のガードレールのある道が国道308号線ですが、少し前まではガードレールも無く、道幅も今よりだいぶ狭く、タイヤが落ちないよう注意して通る必要があったポイントのようです。

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気持ちの良いハイキング道です。この道は車も通る国道だけあって、階段がなく、すべて舗装路になっているため歩きやすくていいですね。

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さらに進むと、集落が見えてきます。

14:34 出迎地蔵 19.4km

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出迎地蔵です。暗峠の直前で出迎えてくれます。ここから石畳の道になります。脇には、1860年の道しるべと、江戸時代のおかげ燈籠が残ります。

出迎地蔵が出迎えてくれるということは…

14:35 暗峠 19.4km

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ついに暗峠に到着です!ここがこの街道の最高地点になります。ここから先は奈良県生駒市になります。ついに歩いて奈良県入りでき感動です。

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暗峠」石碑があります。右は、暗越奈良街道が「日本の道100選」に選ばれた記念碑です。

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暗峠には今も茶屋が営業しています。峠の茶屋 すえひろです。昔友人に車で連れてきてもらったときは、こちらで食事をいただきました。 茶屋の壁に貼られている説明書きによると、かつて大和郡山藩の本陣がこの場所にあったそうです。

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そしてもう1軒、峠を越えてすぐの場所に、友遊由というカフェがあります。今回はこちらでソフトクリームをいただきました。 店員さんがきさくに話しかけてきてくださり、話を聞くと、なんとこの暗峠に住んでいらっしゃるとのこと。 大阪市内から歩いてここまで来て、これから奈良まで歩くとお話しすると驚いていらっしゃったので、そういう奇特な人は滅多にいないのでしょう。

カフェでゆっくりと休憩し、奈良へ向かって出発です。続きはこちら。

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